Nick Goold
手堅いニック式取引戦略
月曜特別版
ニック・グールドがお届け
先週のUSD/JPYは、ボラティリティの高い展開となりました。日本のゴールデンウィーク中、市場の流動性が低下するなかで、日本銀行が再び介入したとみられたことを受け、USD/JPYは下落を続けました。USD/JPYは155円付近を試した後に反発し、週末にはほぼ変わらずの水準で取引を終えました。報道によると、日本は4月30日以降、円買い介入に約10兆円、または約640億〜650億ドルを使った可能性があり、当局が円の過度なボラティリティを抑えることに本気で取り組んでいることを示しています。
米国の経済指標も円への圧力を強めました。4月の非農業部門雇用者数は11万5,000人増となり、市場予想の6万2,000人を上回りました。また、強い雇用の伸びは2カ月連続となりました。インフレ懸念が残るなか、これはFRBが今年の利下げを主張しにくくする材料となります。一方、米企業の好決算が買いを支えたことで、株式市場は上昇しました。AIへの強い期待感が続くなか、ナスダックは6週連続で上昇しました。

日本の日経平均株価は、テクノロジー株や半導体株に主導され、5%超上昇し、木曜日には史上最高値を更新しました。ビットコインも、リスクオンの流れが買いを後押ししたことで上昇を続けました。一方、WTI原油は、ワシントンの14項目の覚書に対するテヘランの回答を市場が待つなか、米国とイランの合意への期待が残り、100ドルを下回りました。ただし、消費者心理は大きく悪化し、ミシガン大学消費者信頼感指数は5月初旬に48.2まで低下し、過去最低水準となりました。
今週のマーケット
米国株
先週の米国株は堅調に推移し、ナスダックは史上最高値を更新しました。一方、ダウ平均は2月の高値を上抜けることができませんでした。米企業の好決算とWTI原油価格の下落が市場心理を支え、トレーダーは紛争が早期に終結するとの期待を続けました。現在の環境では、押し目買いが引き続き優先される戦略となりそうです。レジスタンスは50,000、50,500、51,000です。サポートは49,000、48,500、48,000、47,000、46,000です。
日本株
ゴールデンウィーク明けの日経平均株価は、AI関連株への強い期待感に支えられ、史上最高値まで急上昇しました。介入が疑われた後に円高が進んだものの、市場への影響は限定的で、買いの勢いが引き続き強いことを示しています。新高値更新はポジティブな動きであり、上昇トレンドに逆らわないほうがよさそうです。今週は、10日移動平均線に近づく押し目を待つことで、より良い買い場が見つかる可能性があります。レジスタンスは64,000、65,000、66,000、67,000、68,000、サポートは62,000、61,000、60,000、58,500、57,000です。
USD/JPY
市場の流動性が低下していた祝日期間中、日本銀行による新たな円買い介入が、USD/JPYの急落を何度か引き起こしたようです。流動性が低い場面では、介入の影響がより大きくなりやすいです。しかし、介入が続く可能性を示す当局の警告にもかかわらず、USD/JPYは週末にはほぼ変わらずの水準で取引を終えました。介入リスクが高い間は上値が限られそうですが、現在の水準より下では買い意欲も見られます。この環境では、ボラティリティを活用し、短期的なレンジを取引することが最も有効なアプローチになるかもしれません。レジスタンスは157.00、158.00、159.00、160.00、160.50、サポートは156.00、155.00、154.00、152.50です。
ゴールド
先週のゴールドは、WTI原油価格の下落と米長期金利の低下を受けて支えられました。これにより、ゴールドは直近の下降トレンドを上抜け、長期目線の買い手が一部戻るきっかけとなりました。ただし、10日移動平均線はまだ横ばいで推移しているため、今週はレンジ取引が最も適したアプローチになる可能性があります。レジスタンスは4,750ドル、4,900ドル、5,000ドル、5,100ドル、サポートは4,550ドル、4,500ドル、4,400ドルです。
原油
先週は、イランと米国の交渉が続いたことで、WTI原油が引き続き注目されました。市場は今後数日以内に何らかの解決がある可能性を見込んでいます。地政学リスクが低下するとの期待が織り込まれたことで、WTIは100ドルを下回りました。ただし、交渉にはまだ時間がかかる可能性が高いため、今週のデイトレーダーにとっては、短期的な大きな値動きに逆らう取引がより良いアプローチになるかもしれません。レジスタンスは100ドル、110ドル、120ドル、サポートは90ドル、80ドル、75ドル、70ドル、67.50ドルです。
ビットコイン
先週のビットコインは、市場にポジティブなムードが戻ったことで、上値を試す展開が続きました。イランをめぐる紛争が終結する可能性への期待も、リスク選好を支えました。ただし、ETF保有者による売りが、週を通じてさらなる上昇を抑えました。見通しは引き続きポジティブであり、ビットコインが75,000ドルを上回っている限り、買い機会を優先する展開が続く可能性があります。レジスタンスは82,500ドル、85,000ドル、90,000ドル、サポートは75,000ドル、65,000ドル、60,000ドル、55,000ドルです。
今週の注目材料
月曜日:中国CPI・PPI、米中古住宅販売件数
火曜日:日本家計支出、ドイツCPI、EU ZEW景況感指数、米CPI
水曜日:日本経常収支、EU GDP・鉱工業生産、米PPI
木曜日:英国GDP、鉱工業生産、貿易収支、米小売売上高
金曜日:米ニューヨーク連銀製造業景気指数、米鉱工業生産
今週もUSD/JPYが注目されます。トレーダーは、日本銀行の介入が終了したかどうかを確認するために市場が上値を試すのか、それとも日本当局が157円付近で円を引き続き支えるのかを見極めることになります。米国とイランの交渉も、WTI原油と広い市場心理に引き続き影響を与えるでしょう。トレーダーは、紛争が近いうちに終結する可能性に期待しています。株式市場は最近の上昇をさらに広げられるかが注目されます。また、今週発表される米インフレ指標と小売売上高は、原油価格の上昇がインフレや消費者需要に影響し始めているかを判断するうえで重要になります。

