Nick Goold
手堅いニック式取引戦略
月曜特別版
ニック・グールドがお届け
先週前半の市場はやや慎重ながらも前向きなスタートとなりました。イラン情勢の緊張が緩和するとの期待から株式市場はやや上昇し、リスクセンチメントの改善により米ドルは弱含みとなりました。
週半ばには、2週間の停戦とさらなる協議のニュースを受けてセンチメントが一段と改善しました。原油価格は100ドルを下回り、世界の株式市場は上昇、米ドルはさらに弱含みとなりました。状況はまだ完全には解決していないものの、短期的なリスクは低下しました。

経済データでは、これまでの原油価格上昇の影響が一部見られました。米国のインフレ率は約3%で推移し、生活コスト上昇への懸念から消費者信頼感は低下しました。金は引き続き下支えされており、ドル円は160を上抜けできないものの高水準を維持しています。
今週の市場
米国株式
ダウ平均は先週大きく上昇し、イランでの2週間の停戦を受けて紛争が終結に向かうとの期待が高まりました。原油価格上昇が経済に影響を与え始めている兆しはあるものの、市場はそれが短期的なものにとどまることを期待しています。ただし、原油価格が高止まりするリスクもあり、株式のさらなる上昇は限定的となる可能性があります。そのため、今週は大きく上昇するよりも、レンジ内での推移となる可能性が高く、交渉の進展や原油価格の動きが引き続き注目されます。レジスタンスは48,500、49,000、49,600、50,000、サポートは47,000、46,000、45,000です。
日本株
停戦のニュースを受けて日本株は上昇し、週間の高値付近で引けました。円安と米国株の強さが支えとなりましたが、短期的にはやや買われすぎの状態であり、週初に調整が入る可能性があります。さらなる上昇には原油価格の低下が必要であり、高いエネルギーコストは引き続き懸念材料です。全体として、今週は横ばいからやや下方向の動きが想定され、原油価格と海外市場の動向が重要となります。レジスタンスは58,000、58,500、60,000、サポートは55,000、54,000、52,500、52,000です。
ドル円
160のレジスタンスは先週を通して強く意識され、上抜けることはできませんでした。停戦のニュースを受けて、週半ばにはリスクセンチメントの改善により円が強まり、ドル円は158付近まで下落しました。しかし週後半には再び円安が進みました。米国のインフレ率が3%を上回っていることや原油価格の高さにより、日本銀行が利上げしにくい状況が続き、日米の金利差は依然として大きいままです。これがドル円を下支えしています。10日移動平均線はやや下向きとなっており、160が引き続き強いレジスタンスとなる中、短期的には158〜160のレンジ取引が有効と考えられます。レジスタンスは160.00、160.50、162、165、サポートは158.50、158.00、156.50です。
金(ゴールド)
金は先週も上昇を続けました。WTI原油の下落による米ドル安が支えとなり、比較的落ち着いた環境の中でも着実に上昇しました。10日移動平均線は上向きで、短期的な上昇トレンドが続いています。基本的には押し目買いの戦略が有効であり、引き続き高値を試す展開が期待されます。レジスタンスは$4,800、$4,850、$5,000、$5,100、サポートは$4,600、$4,500、$4,400です。
原油
WTI原油はイランでの停戦を受け、週末には100ドルを下回りました。週半ばには、トランプ大統領が戦争の早期終結を目指しているとの見方から売りが強まり、価格は急落しました。交渉は今後も続く見通しであり、ボラティリティは高い状態が続くと考えられますが、短期的にはさらなる大幅上昇は起こりにくい状況です。今週は不安定な中で横ばいから下方向の動きが想定され、トレーディング機会は多くなるでしょう。レジスタンスは$100、$110、$120、$125、$130、サポートは$90、$80、$75、$70、$67.5です。
ビットコイン
ビットコインはイランの停戦によるリスクセンチメントの改善を受け、レンジ上限付近で週を終えました。長期間レンジ内で推移していますが、この状態が続くとは限りません。イラン情勢がさらに落ち着けば、75,000ドルを上抜ける可能性が高まっています。レジスタンスは$75,000、$80,000、$85,000、サポートは$65,000、$60,000、$55,000です。
今週の注目
月曜日:米国 中古住宅販売件数
火曜日:豪州 NAB企業景況感指数、日本 鉱工業生産、米国 生産者物価指数(PPI)
水曜日:中国 貿易収支、EU 鉱工業生産、米国 ニューヨーク連銀製造業景気指数・ベージュブック
木曜日:豪州 失業率、中国 GDP・失業率、英国 GDP・鉱工業生産、EU 消費者物価指数(CPI)、米国 鉱工業生産
金曜日:EU 貿易収支
今週はイランをめぐる交渉のヘッドラインが主な注目材料となりそうで、情勢は依然として不安定であり、ホルムズ海峡での原油輸送への懸念も続いています。重要な経済指標は多くありませんが、米国のPPIが主な注目ポイントです。市場の方向性は経済指標よりも、中東の原油供給をめぐるセンチメントに大きく左右される見通しです。
