Nick Goold
手堅いニック式取引戦略
月曜特別版
ニック・グールドがお届け
先週の市場は大きなサプライズもなく落ち着いた動きとなりました。パウエルFRB議長は経済や金融政策について言及しなかったため、インフレや金利に関する新たな手がかりは得られませんでした。それでも、リスク選好の改善により株式市場は回復を続けましたが、取引量は引き続き少なめでした。
米国の経済指標はやや良好でした。ISM製造業景況指数は予想を上回り、消費者マインド指数も改善、さらにコアPCE価格指数は予想に近い結果となり、インフレ鈍化を示す内容でした。ウクライナ戦争終結に向けた協議も続きましたが、市場への影響は限定的でした。

今週の利下げが予想されていることから米ドルは弱含みました。一方、日本では10年国債利回りが上昇を続けており、市場は注意深く見守っていますが、現時点で大きな混乱にはつながっていません。ビットコインは軟調で、金相場は静かな動きでした。
今週のマーケット
米国株式
ダウ平均の回復は先週も続き、今週のFOMCを前に買いの流れを崩すような悪材料は出ませんでした。10日移動平均線は上向きを維持しており、2026年の利下げ期待を弱めるような声明が出ない限り、上昇トレンドは継続する見通しです。レジスタンスは48,000、48,500、49,000、サポートは47,000、46,500、46,000、45,000に位置しています。
日本株式
日本株は、米国株の上昇を受けて先週わずかに上昇しました。しかし、上田総裁の発言を受けて日銀の利上げ観測が高まり、上値は限定的となりました。日経平均は50,000円付近で横ばい推移が続くとみられ、レンジ取引がしやすい環境です。円高が進む場合は下方向のリスクがやや高まります。レジスタンスは51,000円、51,500円、52,000円、サポートは49,000円、48,000円、47,000円です。
ドル円(USD/JPY)
円は先週強含みで推移し、高市首相就任後の円安の一部を巻き戻す動きが続きました。来週の日銀会合で利上げが予想されていることが背景です。154円手前で下げ止まりが確認されており、今週は買いが戻る可能性がありますが、FOMCが2026年の利下げを早めるようなメッセージを出した場合は下方向のリスクもあります。レジスタンスは156、157、158、サポートは154、153、152です。
金(ゴールド)
金相場は、米国の利下げ期待と安全資産需要の継続を背景に堅調に推移しました。上部ボリンジャーバンドが短期的な上値を抑えましたが、FOMCを控えて下値は10日移動平均線が支えています。現状では上昇基調が続く見通しです。レジスタンスは4,250ドル、4,350ドル、4,380ドル、サポートは4,150ドル、4,100ドル、4,050ドルです。
原油(WTI)
米国の利下げ期待による需要回復観測と、ウクライナ・ロシア情勢への不透明感からWTIは上昇し、60ドル台を回復しました。これにより下落トレンドは一度終息し、今週は58〜62ドルのレンジ取引が適した展開となりそうです。レジスタンスは65、66.50、70、75、サポートは55、50です。
ビットコイン(Bitcoin)
ビットコインは先週横ばいで推移し、10日移動平均線も横向きのため、短期的にはレンジ取引が適した状況です。史上最高値から100,000ドルを割り込んだ後、市場では長期的な見方が分かれています。レジスタンスは95,000ドルと100,000ドル、サポートは85,000ドル、80,000ドル、75,000ドルです。
今週の注目ポイント
月曜日:日本GDP、中国貿易収支、米国製造業受注
火曜日:オーストラリアRBA政策金利、日銀 上田総裁発言
水曜日:米国FOMC 金利発表
木曜日:オーストラリア失業率、米国貿易収支
金曜日:英国GDP
今週の最大の注目は、0.25%の利下げが予想される米連邦準備制度(FRB)の金利発表です。その後の声明では、2026年の追加利下げ時期、米国経済の評価、インフレ見通しについてのヒントが注目されます。その他の重要指標は少なく、市場はFRBの発言に大きく反応する展開になりそうです。
