石田 和哉
23日の米国市場はジャクソンホールで行われた年次経済シンポジウムにて、パウエルFRB議長が行った講演で、インフレはFRBの目標である2%に向かいつつあるため、政策を調整する「時期が来た」と言及。
FRBの「仕事はまだ完了していない」としながら、物価安定回復に向け「かなりの進展を遂げた」とし、「インフレが2%回帰に向け持続可能な軌道に乗っているという確信が強まった」と述べたことを受け、9月に利下げを行うことを明確に示唆したと市場は判断し、市場は急反発となった。
カーソン・グループのチーフ・マーケット・ストラテジスト、ライアン・デトリック氏は「株式市場は長らく待たされていたが、市場が待ち望んでいたハト派的な転換がようやく示された」とし「FRBは明らかにハト派に転じている。パウエル議長は9月に利下げに着手すると明確に示したと述べるなど、市場は利下げの確かな可能性に好感触をもって答える形となっている。
米大手半導体のエヌビディア、アップル、テスラなど大型株が軒並み上昇しており、この流れがどこまで続くのか?注目となっている。
(米ダウ推移) 
(Reutersより)
8月最終週の注目ポイント(経済指標)
時間表記:日本時間
8月29日(木)
21:30 米国 4-6月期四半期実質国内総生産(GDP、改定値)(前期比年率)
8月30日(金)
18:00 ユーロ 8月消費者物価指数(HICP、速報値)(前年同月比)
18:00 ユーロ 8月消費者物価指数(HICPコア指数、速報値)(前年同月比)
21:30 米国 7月個人消費支出(PCEデフレーター)(前年同月比)
21:30 米国 7月個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)(前月比)
21:30 米国 7月個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)(前年同月比)
日米市場
日本市場は23日を前日比+153.26円高の38,364.27円で終えている。
歴史に残る下げ・上げから戻りが出ているが、今一つ上がり切れない展開となっており、8月19日から23日までの1週間で+500.51円、1日の変動幅が0.26%と値動きに乏しい展開となりつつある。
米国市場はジャクソンホールでのパウエル議長公演を受け、9月利下げを示唆した事から上昇に転じており、日本市場も上昇となる可能性が強くなっている。
また、エヌビディアの決算が控えており内容次第では大きく動く可能性がある。
(日経平均推移)
(Reutersより)
欧州市場
英国・欧州市場共にFRBパウエル議長の講演を受け、9月利下げ示唆を好感、上昇する展開となっている。
STOXX欧州600は3週間ぶりの高値、518.13をつけ、週間では3週連続の続伸となり、英FTSE250は0.4%高、週間では0.67%高で推移している。
多くの市場参加者がパウエル議長の示唆した9月利下げを確実視している様だ。
(英FTSE250推移)
(Reutersより)
今週の為替(USD/JPY)

USD/JPY4時間足について解説したいと思う。
USD/JPYは下降トレンドからの戻り、波動論でいうところの調整波a-bの形成途中であり、a-b波で形成された高値が下降トレンドの高安値の38.2%が意識されている。
50%、61.8%がまだ頭上にある事から、青枠のレンジを抜けての上昇の可能性も強くあり調整波aの安値、トレンドの安値を下抜けての展開は時間を有する可能性がある。
日足で判断した場合には下値支持線が青枠の下部、140.40付近に存在しており下抜けとなった場合でもすぐに下値支え、抵抗で下降が阻まれる形となりそうだ。
現時点では38.2%を意識する事となった高値であり、レンジの上限でもある150抜けを試せるかどうかといったところとなっている。
