石田 和哉
11月1日の米国市場は発表された雇用統計が前月比1万2,000人増と、市場予想の1万3,000人を大きく下回った事、2020年12月以来、最小の伸びとなった事から投資家心理が急速に悪化すると思われたが、前日の31日に発表されたアマゾンの第3四半期決算が市場予想を上回った事が助けとなり、市場心理は改善、値を上げる形で1日を終えた。
アマゾンの決算に救われた形となった米国市場ではD.A.デビッドソンのテクノロジー・リサーチ責任者ギル・ルリア氏が「利益率が予想外に改善したことが最も際立った」と指摘。「小売事業が利益率を維持できるかについて投資家は懸念していたが、アマゾンはそれどころか利益率を伸ばした」と評価するなど、経済状況から上手く投資家の目線を返させた形となっている。
11月に入るとクリスマス商戦に入る米国ではアマゾンを筆頭とする小売業の推移に注目が集まる形となり、小売売上高に一喜一憂する展開が年内~年始にかけて発生するだろう。
なお、今週11月5日に行われる米国大統領選により波乱が起こる可能性があり最大限の注視が必要となる週なることが想定される。
(米アマゾン推移) 
(Reutersより)
11月第1週の注目ポイント(経済指標)
時間表記:日本時間
11月5日(火)
24:00 米国 10月ISM非製造業景況指数(総合)
11月7日(木)
21:00 英国 イングランド銀行(BOE、英中央銀行)金利発表
21:00 英国 英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨
28:00 米国 米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表
28:30 米国 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、定例記者会見
日米市場
日本市場は衆議院選挙への期待・憶測と結果による価格の乱高下が発生している。
選挙前の予想、選挙結果とで市場は上下に振れる展開となっており、10月15日に日経平均40,000円を上回った後は38,000円台へと値を下げており、移動平均線も120日を割り込む展開と難しい状況となっている。
政権を維持するための自民党単独過半数を割り込んだことがどのような影響を及ぼしてくるのか迅速な政策決定とその運用が後手に回るほど経済状況も悪化する事から政局の安定運営が可能となるのかどうかに注目が集まっている。
米国経済も好調とはいいがたい部分もある事から年末にかけては上値の重い、方向性に欠ける展開が続きそうだ。
(日経平均推移)
(Reutersより)
欧州市場
欧州・英国市場共に反発する展開となったものの、週間では値を下げる形となっている。
欧州市場では金融関連株が市場をけん引する形となったものの、週間では1.52%の下落となっており、米大統領選の行方に注目が詰まっており、トランプ氏が大統領となった場合には関税の引き上げなど、欧州経済の打撃になる可能性が投資家心理を悪化させる要因の1つとなっているようだ。
英国市場ではインフレ懸念が相場の重石となっており、英労働党政権が発表した来年の予算がインフレ率を押し上げる可能性があるのでは?との憶測から上値の重い展開が続いている。
また、英中央銀行が開く金融政策委員会で25bpの利下げが行われるのではとの見通しも強くあるが、前述の予算によるインフレ懸念から利下げ回数が減少する可能性もあるのではなど様々な憶測の飛び交う状況となっている。
(FTSE250推移)
(Reutersより)
今週の為替(EUR/USD)

EUR/USDの4時間足について解説したい。
一目均衡と移動平均線を表記しており、直近の下降トレンドからの23.6%が現在意識されおり、ここからの上昇となれば38.2%を超えて50%~までの上昇が見込めそうだ。
61.8%までの上昇の可能性もあるものの、ある程度の時間を有する形になると思われる。
波動論上でいうところ、調整波a-b波で形成された高値を抜ければ上昇、b-c波で形成されるであろう安値を抜ければ下降となる可能性が見て取れる。
レンジとなるのかどうかはa-c波での高値安値と直近の下降トレンドの安値で形成される価格帯次第と言った所ではないだろうか。
