石田 和哉
9日の米国市場は週末にスイスで開かれる米中貿易協定を前にトランプ大統領の発言を見極め、警戒をした様子見が多勢を占めた結果、動意に欠ける展開となった。
スイスでの協議が実質的な協議となるのか、そうでないのか市場では判断が分かれており、協議内容の結果やトランプ大統領のSNSへの投稿内容など市場にとって判断を行い難い状況が続く展開が続いている。
トランプ大統領はこの日、トゥルース・ソーシャルへの投稿で「中国は米国に市場を開放すべきだ!」「中国に80%の関税をかけるのは正しいようだ」などと述べるなどしているが、報道では一時的に関税停止の可能性も取り出されるなど市場展開は貿易協定の内容次第となっている。
(ダウ平均 推移) 
(Reutersより)
5月第2週の注目ポイント(経済指標)
時間表記:日本時間
5月13日(火)
21:30 米国 4月消費者物価指数(CPI)(前月比)
21:30 米国 4月消費者物価指数(CPI)(前年同月比)
21:30 米国 4月消費者物価指数(CPIコア指数)(前月比)
21:30 米国 4月消費者物価指数(CPIコア指数)(前年同月比)
5月15日(木)
15:00 英国 1-3月期四半期国内総生産(GDP、速報値)(前期比)
15:00 英国 1-3月期四半期国内総生産(GDP、速報値)(前年同期比)
15:00 英国 3月月次国内総生産(GDP)(前月比)
18:00 ユーロ 1-3月期四半期域内総生産(GDP、改定値)(前期比)
18:00 ユーロ 1-3月期四半期域内総生産(GDP、改定値)(前年同期比)
21:30 米国 4月小売売上高(前月比)
21:30 米国 4月小売売上高(除自動車)(前月比)
21:40 米国 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、発言
5月16日(金)
08:50 日本 1-3月期四半期実質国内総生産(GDP、速報値)(前期比)
08:50 日本 1-3月期四半期実質国内総生産(GDP、速報値)(年率換算)
日米市場
日本市場は37,503.33円で週を終える形となっており、1週間で1,300円を超える上げ幅、一ヶ月で2,894円の上げ幅と大きく値を戻す展開となった。
今までの底を見いだせない状況がわずかな期間で高値圏ともいえる状況に変化しており、日経平均40,000円を目指す展開には中々転化しにくいものの値を下げると言うわけでもない。
米中貿易協定、トランプ大統領の発言や行動、日米貿易協定の行方など次第で日経平均は38,000円台を目指す可能性も、ここを高値圏として下降に転じる可能性もある、不安定な状況、市場の方向性は他力に依存という状況はしばらく続きそうだ。
直近3ヶ月の投資家心理は強気、市場が好転していると考えているとの調査結果もある事から他力本願とは言いながらも直近は値を上げる展開も十分に考えられそうだ。
(日経平均推移)
(Reutersより)
欧州市場
英国・欧州市場共に値を上げる展開となった。
英国は8日の米国との貿易協定の合意で投資家心理の改善から、米中貿易協定を巡るトランプ大統領の発言なども市場をけん引する要因となった。欧州市場も同様に米中貿易協定の緩和期待が投資家心理を改善させる形となっている。
英FTSE250種は週間で1.30%、STOXX欧州600種は週間で0.29%の上昇となっている。
SEBグループのシニアエコノミスト、ヨハン・ヤベウス氏は「トランプ大統領が貿易戦争緩和の兆しを示していることで、市場の懸念はある程度和らいでいる」と指摘。ただ「輸入価格の上昇による影響が米国の経済指標に一段と顕著に反映されるようになるほか、貿易を巡る不確実性が企業の投資や採用状況に重くのしかかる」とし「安堵するには早すぎる可能性がある」と慎重な見方を示すなどしている。
(STOXX欧州600推移)
(Reutersより)
今週の為替
GBP/USD
GBP/USD4時間足はレンジ相場となっており、レンジ底1.31940、天1.34470内でのもみ合い、レンジ相場となっている。
トリプルボトム・三尊ともいえるチャートの波形が出ている事から、投資家心理が前述と判断するのであれば、底値1.31940付近を下抜けての下降トレンド入りとなる可能性がありそうだ。
天1.34470を抜けての上昇トレンド入り、底1.31940を抜けての下降トレンド入りの何方の可能性も可能性としては考えられるが、勢い的には下降トレンド入りとなった場合の方が勢いは付きそうだ。
下降に転じた場合に4月7日から4月21日までの上昇トレンドの半値付近、1.30800付近まで値を下げる可能性が見て取れる。
日足上でも高値圏でのレンジ、揉み合いに近い展開を見る事が出来、25年3月から4月にかけて見られたレンジからの抜け(そのときはトランプ大統領の発言・関税措置の発表でレンジ抜け)が同様に発生すると思われる。
