石田 和哉
20日の米国市場は1週間を通して動意のない展開となっている。
イスラエルによるイラン攻撃を発端とした問題に米国が介入を示唆するなど投資家心理は不安定・神経質なものとなり不安定な相場、動意に欠ける相場が続いている。
欧州各国の外相とイラン外相がジュネーブで開催した協議も何ら進展が見られず、これに対しても失望的、先の見えない見方をする投資家が多くおり、方向性の見えにくい相場展開が続く状況となっている。
チェリー・レーン・インベストメンツのパートナー、リック・メックラー氏は「投資家は、このような状況では、特に週末を前にして株を買うことに少々不安を感じている」と述べるなど投資家心理の悪化、心理の後退の目立つ1週間となった。
ダウはほぼ変わらず、S&P500は0.2%の下落、ナスダックは0.2%の上昇で推移している。
(ダウ平均 推移) 
(Reutersより)
6月第4週の注目ポイント(経済指標)
時間表記:日本時間
6月24日(火)
23:00 米国 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、発言
6月25日(水)
23:00 米国 5月新築住宅販売件数(年率換算件数)
23:00 米国 5月新築住宅販売件数(前月比)
23:00 米国 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、発言
6月26日(木)
21:30 米国 1-3月期四半期実質国内総生産(GDP、確定値)(前期比年率)
6月27日(金)
21:30 米国 5月個人消費支出(PCEデフレーター)(前年同月比)
21:30 米国 5月個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)(前月比)
21:30 米国 5月個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)(前年同月比)
日本市場
日本市場は38,403.23円で週を終えており、週間では+346.37円となっている。
先週と同様に週の後半に値を崩す展開とはなっているものの、節目となっていた38,000円台を固めての推移となっており、中東情勢への懸念材料は上値を重くする要因の1つとなる可能性もあり、ここからの推移が簡単に行くとは考えにくい部分もある。
6月配当銘柄への再投資、優待狙いの投資も市場を底堅く推移する要因の1つであり、配当・優待狙いに助けられた格好ではあるが、海外勢による買い越しも再投資で膨らむ傾向にあることから、海外投資家の買い超し=日本市場にとって買いと安易に判断せずに投資を行うことが重要になりそうだ。
米国がイランに対する攻撃を開始しており、対イラクで経験した問題の長期化、イスラム教徒によるテロなどへの警戒など投資家心理の悪化、後退には注意したいところだ。
(日経平均推移)
(Reutersより)
欧州市場
欧州市場は英国市場がまちまちの展開となり、小幅な反発で週を終えている。
20日の段階でイスラエルによるイランの交戦状態、状況の緊迫化が重しとなっている。
軍事力では圧倒的にイスラエルが有利であり、21日になり米国によるイランへの攻撃も開始されるなど中東情勢はさらに緊迫したものとなっている。
米国が参戦したことによる問題の早期終結が望まれているが、イランは中近東のなかで2番目に多い9000万人近い人口を抱えており、湾岸戦争後に泥沼の惨状と化したイラクの人口が4500万人という事を考えれば、問題の長期化はテロの応酬や原油価格の高騰による経済情勢の悪化となりうる。
イランを盟主と仰ぐシーア派の参戦(イスラム教徒の20%を占め信徒数は2億人)の可能性と問題は長期化、複雑化する可能性がある。
シーア派が多数を占める国々、レバノン、イラク、アゼルバイジャン、イエメン、バーレーン、オマーン、アフガニスタンなどではこの問題が顕著化、行動の先鋭化を引き起こす可能性もあり、パンドラの箱を開けた可能性もあると指摘する専門家も存在する。
週開けの各国市場は米国の参戦による問題の長期化、泥沼化への不安感、トランプ大統領が再び批判を始めたFRB議長パウエル氏に対する批判、解任を示唆する発言など様々な部分で問題が意識される展開となりそうだ。
(STOXX欧州600 推移)
(Reutersより)
今週の為替
USD/CHF
USD/CHFについて解説していきたい。
USD/CHFの4時間足はダウ理論上での高値安値の切り下げ(図中H・L)を行って下降トレンドが継続しており、現在は高値の切り下げを行った部分となっている。
下降トレンド継続の条件はL?の部分、安値の切り下げを行うことであり、直近のLを下回ることができなければレンジ・上昇への転換となる。
すでに高値の切り下げは行われていることから安値の切り下げを行うのを待つ状況ではあるものの、高値の切り下げの勢いが鈍化してきている、安値まで距離があることからL?への到達は少し難しいように思われる。
ローソク足でしっかりと底値を付ければ、底値が安値切り下げなのか、切り下げならずなのか次第で売買判断は分かれそうだ。
破線H?L?のいずれかに到達する、もしくは手前で失速することでトレンド転換の初動の判断を行うことが可能になるので、スイング~での判断を行う際には注視したいところとなっている。
