石田 和哉
4日の米国市場は独立記念日による休場となっている。
3日の米国市場はS&P・ナスダックが過去最高値を記録した。
3日に発表された米国雇用統計の非農業部門雇用者数が14.7万人増と市場予想を上回ったことを受け、市場ではFRBによる利下げが9月まで行われないのでは?との見方が強くなり市場は値を上げる展開となった。
米国ではFRBとベッセント米財務長官の対応に食い違いが出ており、ベッセント米財務長官は9月に大幅な利下げを行うことを要求、FRB議長のパウエル氏との意見の相違、現政権の要求する早期の利下げとFRBが考えている利下げのタイミングの差が垣間見えるなど、問題も表面化しつつあるように思われる。
トランプ大統領が関税措置に関する書簡を12か国に送付したこと、関税率の数字が10~70%と非常に幅広い数字となることなどをSNSで述べており、該当する国々の対応に注目が集まることになりそうだ。
すでにインドが米国に対して報復関税の措置を発表するなどしており、米国に対立する国が増えるほど世界経済に対する影響も強くなっていく。
書簡を送られた12か国だけでなく、そのほかの国々の対応次第で米国市場は再度、激震に襲われる事となることから週明け以降の世界各国の対応には注目といったところだ。
(ナスダック総合 推移) 
(Reutersより)
7月第2週の注目ポイント(経済指標)
時間表記:日本時間
7月9日(水)
27:00 米国 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨
7月11日(金)
15:00 英国 5月月次国内総生産(GDP)(前月比)
21:30 カナダ 6月新規雇用者数
21:30 カナダ 6月失業率
日本市場
日本市場は39,810.88円で週を終えており、週間では-739円となっている。
日経平均4万円台での安定的な推移とは行かず、4万円を前にして足踏み状態となっている。
外国人投資家による株価指数先物への断続的な買いが市場の底支えをしていると見られているものの、配当再投資の伴い一過的な需要も一巡したと思われ、7月の相場は6月の上昇相場から一転して変化する可能性もありそうだ。
日経平均4万台での安定した推移となるのかどうか?米国市場動向、注目されている貿易協定をめぐっての各国の対応、日本に対する貿易協定の内容など少しの材料で大きく相場の方向性が崩れる可能性もあることには注意を払いたいところとなっている。
(日経平均推移)
(Reutersより)
欧州市場
欧州市場は反落、英国市場はまちまちの展開となった。
欧州市場は銀行株と工業株に売りが出たことが市場の重石となり、英国市場は国内財政状況への不安と英中央銀行による利下げの可能性などから反応がまちまちとなった。
欧州市場・英国市場共に米トランプ政権が来週9日に設定した相互関税の上乗せ税率の停止措置の期限が意識されており、書簡を送ったとされる12か国がどの国に該当するのか?どの国の関税がどの程度のものとなるのかに注目が集まっている。
欧州各国では米国関税に対して悲観的な観測も強くあり、週明けの市場にとってはトランプ大統領による書簡の内容次第では大きな相場の転換も考えられる状況となっている。
DZ銀行のシニアアナリスト、ビルギット・ヘンゼラー氏は「米国の関税措置がどうなるか大きく注目されている」と指摘。トランプ氏の主要貿易相手国・地域に対する関税計画の詳細が明らかになるに従い、来週は市場でボラティリティが高まる可能性があるとの見方を示すなどしている。
(STOXX欧州600 推移)
(Reutersより)
今週の為替
EUR/AUD
EUR/AUDについて解説していきたい。
EUR/AUDの4時間足はダウ理論上の切り上げ下げのどちらの可能性も示唆される部分となっている。
ダウ理論による切り上げが直近まで発生しており、高値・安値の切り上げを行ってきた推移がここに来て切り上げ・切り下げのどちらも行わない状況、所謂ところのレンジ相場という形で推移している。
図中のhighを抜けてくれば上昇トレンド、ダウ理論の切り上げでの上昇が発生し、lowを抜けてくるようであれば失速・調整という形での切り下げの形となる。
直近の安値、レンジへと変化した部分、lowにあたる安値は形成されていることから高値の切り上げであればトレンド継続とわかりやすい部分ではあるが、lowを抜けた場合にはレンジ内での高値がダウ理論での切り下げの高値切り下げとして意識され、lowを超えたことで切り下げ形成が完了と、少し変則的な形となる。
切り上げ時よりも切り下げ時の方が判断に難しい、一度レンジの形成・高値を再意識しての切り下げという形になるが比較的長期の上昇トレンドからの転換ということもあり、値幅は十分なものを確保できそうだ。
