石田 和哉
米国市場はマグニフィセント・セブンの内5社が決算を発表するなど、企業業績の好決算、市場予想を上回る数字を受けて市場は全面高の展開となった。
S&P、ナスダック総合共に6週連続の上昇となっているが、米国市場はイラン情勢を巡る懸念や米国内でのガソリン小売価格の高止まりなど、目先の経済状況への影響を一旦は除外した形で推移しているようだ。
米ガソリン価格は4年ぶりの高水準で推移しており、小売企業や配送業など流通に携わる企業業績や米消費者への影響がどの程度出てくるのかは未確定な部分も多くあり、インフレ率の推移や消費者物価指数などの経済指標の発表に注目したいところとなっている。
カーソン・グループのチーフ市場ストラテジスト、ライアン・デトリック氏はこの日の株価上昇について「予想を上回る決算発表が続いたことで、『今週の仕上げ』となった」と指摘。「S&P500は4月としては1950年以降で2番目に大きく上昇した」とし、5月も上昇基調が続く可能性が高いとの見方を示した。
一方でUSバンク・ウェルス・マネジメントの投資戦略責任者、トム・ヘインリン氏は「原油供給の混乱がどの程度長引くか織り込んだ上で、どこに最も大きな影響が出るのか見極めようとする動きが市場で続いている」と述べるなど最高値を更新し続ける市場の推移に対して原油価格の高騰が実体経済に影響を及ぼしてくる可能性も懸念する声が出ている。
(ダウ平均推移) 
(Reutersより)
5月第1週の注目ポイント(経済指標)
時間表記:日本時間
5月5日(火)
23:00 米国 4月ISM非製造業景況指数(総合)
23:00 米国3月新築住宅販売件数(年率換算件数)
23:00 米国3月新築住宅販売件数(前月比)
5月6日(水)
21:15 米国 4月ADP雇用統計(前月比)
5月7日(木)
08:50 日本 日銀・金融政策決定会合議事要旨
5月8日(金)
21:30 米国 4月非農業部門雇用者数変化(前月比)
21:30 米国 4月失業率
21:30 米国 4月平均時給(前月比)
21:30 米国 4月平均時給(前年同月比)
日本市場
日本市場は59,513.12円で週を終えており、週間で105円高、月間では7,049円高での推移となっている。
日本市場も好調な展開とはなっているが、イラン情勢を発端とした原油価格高騰による石油製品不足がどの様な影響を今後もたらすのか、原油価格の高止まりが続く、若しくはホルムズ海峡の開放が長引くほど影響は強くなってくることになり、実体経済と市場との乖離が更に広がることになりそうだ。
(日経平均推移)
(Reutersより)
欧州市場
欧州・英国市場共に値を上げる展開となった。
両市場共にインフレの抑制のため、イラン情勢停滞の長期化による原油高が続く場合には中央銀行による利上げが複数回行われる可能性が意識される場面もあり、週間でも両市場は値を戻す展開ではあるものの、今一つ勢いに欠ける状況となっている。
米国によるEU各国への圧力、スペインのNATO加盟国除外を示唆やドイツの在独米軍の縮小、英国のフォークランド諸島の領有権問題での圧力など様々な火種が新たに発生しつつあり、今後の欧州市場動向には米国の対応が懸念材料として意識される形となりそうだ。
(英FTSE100種推移)
(Reutersより)
今週の為替(AUD/CHF)

AUD/CHF4時間足を解説していきたい。
AUD/CHF4時間足上では上昇トレンドからの転換が示唆されている。
一目均衡の雲を下抜けた後に戻りを試す展開となっており、高値が図中のHよりも下で形成されればダウ理論の切り下げ、波動論での調整波の確認、レンジ相場への転換など様々な形でトレンド転換の可能性が出てくる部分となっている。
下落が続けばLを下抜けることで調整波c波の形成と下降トレンドへの移行が形成される。
高値Hを下回る部分での高値形成(ダウ理論)と一目均衡の雲の下抜け、Lを下回ることで安値更新(調整波c)という流れとなりそうだ。
