Nick Goold
手堅いニック式取引戦略
月曜特別版
ニック・グールドがお届け
経済指標や中央銀行の決定が相次いだ一週間となり、トレーダーは市場環境をより明確に把握することができました。最大の注目点は米国の雇用統計で、11月の雇用者数は6万4,000人増と予想を上回り、10月から明確な改善を示しました。米国の消費者物価指数(CPI)も予想を下回り、インフレ鈍化を示す内容となりました。
中央銀行の決定は概ね予想通りでした。欧州中央銀行(ECB)は金利を据え置き、英国中央銀行は利下げ、日本銀行は利上げを実施しました。ただし、日銀の声明は来年の利上げペースが緩やかになることを示唆する内容と受け止められ、これを受けてドル円は大きく上昇しました。

週を通じて、米国株式と日本株式はAI関連企業の高いバリュエーションへの懸念が続く中で下落しました。株式市場が好調だった今年を受けた投資家の利益確定売りも下押し圧力となりました。一方で、金は安全資産としての需要を背景に上昇を続け、過去最高値水準に近づきました。
今週のマーケット
米国株式
ダウ平均株価は、2025年にかけての大幅上昇後の利益確定売りにより、週末にかけて下落しました。AI関連企業のバリュエーション懸念も引き続き重しとなっています。市場は比較的落ち着いた展開が想定されるものの、引き続き利益確定が出やすく、短期的には戻り売りが優勢と見られます。レジスタンスは48,500および49,000、サポートは48,000、47,500、47,000、46,500、46,000です。
日本株式
日本株は週の大半で米国市場に連動して下落しましたが、日銀会合後に反発しました。市場では今後の追加利上げ期待が後退し、円安が進行したことで日経平均を支える形となりました。今週は日本市場が通しで開いていることに加え、日銀の為替介入リスクもあり、ボラティリティが高まる可能性があります。急落リスクを考慮すると、引き続き売り場探しが中心となりそうです。水準は前回から変わらず、レジスタンスは51,000円、51,500円、52,000円、サポートは49,000円、48,000円、47,000円です。
ドル円(USD/JPY)
日銀の利上げを前にドル円は下落し、月初の安値付近で下げ止まりました。利上げ自体は織り込み済みでしたが、日銀の声明が市場の想定よりハト派的と受け止められ、2026年の追加利上げ期待が後退したことで、ドル円は年初来高値圏まで急反発しました。今後もドル円は市場の注目テーマとなり、薄商いの中で円安が進めば日銀による円買い介入の可能性も意識されます。短期的には買われ過ぎの状態で調整リスクがある一方、年初来高値を明確に上抜ければ急伸後に急反落する展開も想定されます。レジスタンスは158、159、160、サポートは156、155、154.5です。
金(ゴールド)
金は先週も力強い上昇トレンドを維持し、過去最高値を更新しました。勢いは依然として強く、薄商いの中では一段高となる可能性もあります。10日移動平均線を上回って推移する限り、押し目買い戦略が有効と見られます。レジスタンスは4,350ドル、4,380ドル、4,400ドル、4,500ドル、サポートは4,300ドル、4,250ドル、4,200ドルです。
原油
原油は供給過剰懸念と需要減速への警戒感から、下落トレンドが継続しました。2025年の安値は一旦維持されたものの、大きな流れは依然として下向きで、引き続き売り優勢の展開が想定されます。レジスタンスは60ドル、65ドル、66.50ドル、70ドル、75ドル、サポートは55ドルと50ドルです。
ビットコイン
ビットコインは年末に向けて取引が落ち着き、レンジ相場が続きました。祝日相場では想定外の動きが出る可能性はあるものの、短期的には85,000ドル〜95,000ドルのレンジ取引が基本戦略となります。レジスタンスは95,000ドル、100,000ドル、サポートは85,000ドル、80,000ドル、75,000ドルです。
今週の注目材料
月曜日:英国GDP
火曜日:日本 日銀コアCPI、米国 耐久財受注、GDP、鉱工業生産、消費者信頼感指数
水曜日:日本 金融政策決定会合議事要旨
木曜日:日本 日銀・植田総裁発言、クリスマス
金曜日:日本 東京コアCPI、鉱工業生産
今週はクリスマス休暇の影響で、木曜日と金曜日に多くの主要市場が休場となる短縮取引週です。重要な米国経済指標の発表は残っており、相場の変動要因となる可能性があります。先週の急速な円安を受け、動きが続けば日銀の介入リスクも意識されます。全体的に静かな相場が予想される一方、流動性低下により突発的で大きな値動きが起こるリスクには注意が必要です。
