Nick Goold
手堅いニック式取引戦略
月曜特別版
ニック・グールドがお届け
市場は方向感がまちまちな1週間となりました。米国株と日本株は新高値を付けましたが、その後はAI関連株の割高感への不安が重しとなり、週末にかけて下落しました。SpaceXも売られ、上場時の価格を下回り、週間で10%以上下落しました。
原油価格は最近下がっていますが、市場では、年内に少なくとも1回は米国の政策金利が引き上げられるとの見方が強まっています。金は一時4,000ドルを下回った後に反発し、ビットコインは下落が続きました。

USD/JPYは、好調な米国経済指標を背景に、さらに高い水準を試す展開となりました。米国GDPと耐久財受注は予想を上回り、米国のコアPCE物価指数は予想通りだったものの、依然として高い水準でした。USD/JPYは何度も162円付近まで上昇しましたが、日銀による為替介入はありませんでした。原油価格は、中東からの供給再開が意識される中で下落しました。
今週の市場
米国株
ハイテク株は売られましたが、ダウは先週、新高値を付けました。原油価格の下落と、上昇基調が続いていたことが支えとなりました。ただし、週末には10日移動平均線付近まで戻しており、上昇の勢いは弱まっています。今週は、ダウが10日移動平均線を下回る場合や、急に大きく上昇した場合には、短期的な売りの機会を探す方がよいかもしれません。上値の目安は52,500と53,000です。下値の目安は51,000、50,000、49,500、49,000、48,500です。
日本株
原油価格がさらに下がったことを受け、日経平均は週初に新高値を付けました。しかしその後、日本、韓国、米国のAI関連株の割高感への不安が広がり、週末には10日移動平均線を下回って終えました。市場は弱い形で週を終えており、今年すでに大きく上昇していることを考えると、今週はさらに下落する可能性もあります。日経平均が10日移動平均線を下回った状態が続くなら、短期的には売りの機会を探す方がよいかもしれません。上値の目安は71,000、72,000、73,000、74,000、75,000です。下値の目安は68,750、68,000、66,500、65,000です。
USD/JPY
予想を上回る米国経済指標と、米国で少なくとも1回の追加利上げがあるとの見方が強まったことで、USD/JPYは先週、何度も162円付近を試しました。円を支えるための為替介入への警戒感は残っていますが、米国と日本の金利差が大きいため、米ドルは強い状態が続いています。上昇基調はまだ続いているため、介入がなければ、短期的には下がったところを買う戦略が機能しやすい状況です。一方で、中期の取引では、162円付近で売りを考える参加者もいるでしょう。この水準では、日銀による介入リスクが高まると見られるためです。上値の目安は162.00と165.00です。下値の目安は161.00、160.50、160.00、159.00、158.00、157.00、156.00、155.50、155.00です。
金
金は週半ばに4,000ドルを下回りました。原油価格は下がったものの、米国のインフレ期待が高いままだったためです。週末にかけて価格は反発しましたが、米ドルの上昇が続いているため、全体としては下落基調が強い状態です。金が10日移動平均線を上回り、上昇の勢いを取り戻すまでは、短期的には上がったところを売る戦略の方がよさそうです。上値の目安は4,200ドル、4,300ドル、4,400ドル、4,500ドル、4,600ドル、4,665ドルです。下値の目安は4,000ドル、3,900ドル、3,800ドルです。
原油
中東からの原油供給が再開したことで、WTI原油は先週も下落しました。価格は、イランと米国の対立が始まる前の水準に近づいています。対立を終わらせる条件についての交渉はまだ続いていますが、市場は良い結果になると見ているようです。短期的な流れは弱く、10日移動平均線もはっきり下向きです。ただし、70ドル付近の下値は保たれているため、今週は70ドルから75ドルの範囲での売買が機会になるかもしれません。上値の目安は75ドル、85ドル、90ドル、95ドル、100ドルです。下値の目安は70ドル、67.50ドル、65ドルです。
ビットコイン
ビットコインは65,000ドルの上値を超えられず、売りが戻りました。その結果、価格は最近の取引範囲の下限に近づきました。10日移動平均線は再び下向きになっており、短期的にはさらに下落する可能性があります。上値の目安は65,000ドル、75,000ドル、80,000ドル、85,000ドル、90,000ドルです。下値の目安は60,000ドル、55,000ドル、50,000ドルです。
今週の注目材料
月曜日:日本 小売売上高、建設工事受注
火曜日:日本 失業率、鉱工業生産、中国 製造業PMI、英国 GDP、米国 S&P/CS住宅価格指数、シカゴPMI、CB消費者信頼感指数
水曜日:豪州 S&Pグローバル製造業PMI、建設許可件数、日本 日銀短観・大企業製造業指数、S&Pグローバル製造業PMI、ユーロ圏 HCOB製造業PMI、消費者物価指数、米国 S&Pグローバル製造業PMI
木曜日:豪州 貿易収支、ユーロ圏 失業率、米国 雇用統計、製造業受注
金曜日:豪州 S&Pグローバルサービス業PMI、日本 S&Pグローバルサービス業PMI、ユーロ圏 HCOBサービス業PMI、英国 S&Pグローバルサービス業PMI、米国 独立記念日の祝日
今週は金曜日が米国の独立記念日の祝日のため、取引日数が少ない週になります。米国雇用統計は木曜日に発表され、今週の最も重要な材料になります。市場では、原油価格が中東情勢の緊張が高まる前の水準へさらに下がるか、また株式市場が高値圏を維持できるかが注目されます。AI関連株の割高感への不安が広がるかどうかも大きな焦点です。金も4,000ドル付近で値動きが大きくなりやすく、引き続き注目されそうです。

