Nick Goold
米国で物価上昇の圧力が強まる中、市場では今年中に米国の政策金利が上がるとの見方が出ています。これにより米ドルが支えられ、多くのFX通貨ペアで値動きが大きくなっています。一方で、ほかの主要通貨も、それぞれの中央銀行の見通し、物価指標、市場心理の変化に反応しています。
今週は、EUR/USD、USD/JPY、AUD/NZD、GBP/USD、EUR/CHFを見ていきます。これらの通貨ペアは、Titan FXの3週間キャンペーン「Trade Beyond Borders」の第1週の対象で、対象の人気FX通貨ペアではゼロスプレッド条件が利用できます。
それぞれの通貨ペアには、違う材料、違う日足の形、違う値動きの大きさがあります。そのため、米ドルの金利見通しで動く主要通貨ペアから、地域ごとの経済材料で動く通貨ペアまで、さまざまな取引機会があります。
以下では、各通貨ペアの日足の見通し、平均的な1日の値幅、主な材料、取引の考え方を紹介します。
平均的な1日の値幅でFX通貨ペアを比べる方法
平均的な1日の値幅、つまりATRは、通貨ペアごとの値動きの大きさを比べるために役立ちます。1日にどれくらい動きやすいかを見ることで、自分の取引方法に合う市場を選びやすくなります。また、すべての通貨ペアで同じ損切り幅を使ってしまう失敗も避けやすくなります。
ATRは、市場の状況によって変わります。たとえば、USD/JPYの現在の1日ATRは約60 pipsですが、5月に日本銀行の介入が意識された時期には、約140 pips近くまで広がっていました。GBP/USDの現在のATRは約82 pipsで、英国の首相交代を受けて値動きが大きくなっています。
ATRが高い通貨ペアは、1日の中でよく動くため、短時間売買やその日のうちに終える取引に向いています。ATRが低い通貨ペアは、数日間持つ取引に向いている場合があります。大まかな目安として、短時間売買では1日ATRの5〜10%、その日のうちに終える取引では10〜25%、数日間持つ取引では25〜100%を損切り幅の参考にできます。たとえば、1日ATRが80 pipsの通貨ペアでは、その日のうちに終える取引なら、形、支持線、抵抗線、重要発表の予定を見ながら、8〜20 pips程度の損切り幅を考えることができます。
EUR/USD:最も注目される主要通貨ペア
EUR/USDは世界で最も取引量が多い通貨ペアです。売買がしやすく、通常は取引コストも低く、米連邦準備制度理事会と欧州中央銀行の見通しの変化に分かりやすく反応します。
この通貨ペアは、米ドルの方向に大きく影響されます。市場が米国の金利上昇を予想すると、米ドルが強くなりやすく、EUR/USDは下がりやすくなります。反対に、米国の経済指標が弱くなったり、ユーロ圏の見通しが良くなったりすると、EUR/USDは回復しやすくなります。
平均的な1日の値幅:64 pips(1 pip = 0.0001)。
日足
現在の日足の見通し
EUR/USDは、今年の安値を更新しました。市場が今年中の米国政策金利の上昇を見込んでいるためです。10日移動平均線も下向きで、売り圧力が続いていることを示しています。
主な材料
- 米国の金利見通し
- 米連邦準備制度理事会の発言
- 欧州中央銀行の政策見通し
- 米国の物価と雇用の指標
- ユーロ圏の物価指標とPMI
取引の考え方
短期では下落の流れが強いため、10日移動平均線の近くで売り場を探すことが現実的な考え方です。EUR/USDが上昇しても、この移動平均線を上回れなければ、売り手は下落の継続を狙いやすくなります。
中期の取引では、一定の範囲内での売買も考えられます。市場はすでに米国の利上げの可能性をある程度織り込んでいるため、米国の経済指標が予想より弱ければ、短期的な反発が起こる可能性があります。
USD/JPY:強い上昇の流れと介入リスク
USD/JPYは、取引がとても多い通貨ペアの一つです。米国の金利、日本銀行の政策見通し、円に対する市場心理に反応しやすい通貨ペアです。アジア時間、ロンドン時間、ニューヨーク時間を通じて動きやすく、1日を通して取引機会が出やすい市場です。
この通貨ペアは、米国と日本の金利差に大きく影響されます。米国の金利が上がると、米ドルは円に対して強くなりやすく、USD/JPYは上昇しやすくなります。ただし、円安が急に進むと、日本当局の発言や円買い介入への警戒が高まり、急な反落につながることがあります。
平均的な1日の値幅:60 pips(1 pip = 0.01)。
日足
現在の日足の見通し
USD/JPYの上昇の流れはまだ強いですが、162.00付近の抵抗線を上に抜けられていません。市場では、日本当局による円買い介入への警戒があり、高値では買い手が慎重になっているようです。
主な材料
- 米国債利回り
- 米連邦準備制度理事会の金利見通し
- 日本銀行の政策見通し
- 日本当局の介入警戒発言
- 日本の物価と賃金の指標
取引の考え方
USD/JPYの上昇の流れはまだ強いです。米国の金利が日本の金利よりかなり高いことが、米ドルを支えています。10日移動平均線の上にある間は、この線の近くまで下がったところで買いを考えることができます。
USD/JPYが10日移動平均線を下回ると、上昇の力が弱くなっている可能性があります。その場合、米国債利回りの低下や日本当局の介入警戒発言が強まれば、短期の売り場を探すこともできます。
162.00は重要な水準です。介入を正確に予想することは難しいですが、162.00を急に上回る動きが出ると、介入リスクが高まり、売り機会になる可能性があります。
AUD/NZD:豪州とNZの違いを見やすい通貨ペア
AUD/NZDは、「豪ドル・NZドル」の通貨ペアです。米ドルを含まないため、豪州とニュージーランドの経済の違いを見やすい通貨ペアです。
主な材料は、豪州準備銀行とニュージーランド準備銀行の金利見通しです。また、商品価格、中国に関するニュース、地域の経済指標にも反応します。
平均的な1日の値幅:68 pips(1 pip = 0.0001)。
日足
現在の日足の見通し
AUD/NZDは、今年10年ぶりの高値をつけた後、再び上昇の流れに戻っています。現在は5月の高値を再び試す可能性があり、10日移動平均線も上向きで、買い手がまだ優勢であることを示しています。
主な材料
- 豪州準備銀行の金利見通し
- ニュージーランド準備銀行の金利見通し
- 豪州の物価と雇用の指標
- ニュージーランドの物価と雇用の指標
- 中国経済の見通し
- 商品市場の動き
取引の考え方
短期から中期では、今の上昇の流れについていく方がよさそうです。価格が10日移動平均線の上にある間は、この線の近くで買い場を探すことができます。
AUD/NZDが今年の高値近くまで上昇し、そこで上値が重くなる場合は、売り機会になる可能性もあります。
GBP/USD:値動きが大きくなりやすい主要通貨ペア
GBP/USDは「ケーブル」と呼ばれることもある、取引量の多い主要通貨ペアです。EUR/USDよりも値動きが大きくなりやすく、英国と米国のニュースに大きく反応することがあります。
この通貨ペアは、イングランド銀行の見通し、米国の金利見通し、英国の物価、雇用、そして市場全体の心理に影響されます。米ドルが強い時はGBP/USDが下がりやすく、英国の経済指標が強い時や米国の指標が弱い時は、ポンドが回復しやすくなります。
平均的な1日の値幅:82 pips(1 pip = 0.0001)。
日足
現在の日足の見通し
GBP/USDは下落の流れにあります。米国の金利上昇見通しが米ドルを支えているためです。また、英国政府の指導者交代も重しになっています。市場では、政府の関与が強い政策が増えることで、英国経済に悪い影響が出るのではないかとの見方があります。
主な材料
- 米国の金利見通し
- イングランド銀行の政策見通し
- 英国の雇用と物価の指標
- 米国の雇用と物価の指標
- 英国の政治変化
取引の考え方
GBP/USDでは、短期から中期で売り機会を探す方がよさそうです。日足の形も、経済面の見通しも弱く見えます。米国の金利上昇見通しが米ドルを支え、英国の政治不安がポンドの重しになっています。
値動きは極端に大きいわけではないため、下落を追いかける必要はありません。上昇したところを待ち、抵抗線や10日移動平均線の近くで売り機会を探す方が現実的です。
EUR/CHF:値動きが小さく、落ち着いた通貨ペア
EUR/CHFは、比較的静かな通貨ペアです。主に欧州中央銀行の政策、スイス国立銀行の政策、市場心理の変化によって動きます。
スイスフランは、投資家が不安になった時に買われやすい通貨です。そのため、市場が慎重になるとEUR/CHFは下がりやすくなります。市場心理が改善すると、ユーロがスイスフランに対して回復することがあります。
平均的な1日の値幅:37 pips(1 pip = 0.0001)。
日足
現在の日足の見通し
EUR/CHFは4月の高値付近の抵抗線に届き、10日移動平均線は横向きになっています。これは、最近の反発の力が弱くなっていることを示しています。
EUR/CHFは今年、10年以上ぶりの安値まで下落しており、長期の流れはまだ下向きです。抵抗線を上に抜けられない場合、売り手は下落の再開を狙いやすくなります。
主な材料
- 欧州中央銀行の政策見通し
- スイス国立銀行の政策見通し
- ユーロ圏の物価指標
- 欧州市場の心理
- 安全通貨としてのスイスフラン需要
取引の考え方
EUR/CHFは上昇が止まり、抵抗線の近くで上値を抑えられています。市場が抵抗線の下にある間は、売り機会を中心に考え、今年の安値方向への下落を狙うことができます。
Trade Beyond Borders:スプレッド0.0
Titan FXのTrade Beyond Bordersキャンペーンでは、対象の人気FX通貨ペアをスプレッド0.0*で取引できます。
第1週の対象通貨ペアは、EUR/USD、USD/JPY、AUD/NZD、GBP/USD、EUR/CHFです。EUR/USDはキャンペーン期間中ずっと対象となり、その他4つの通貨ペアは週替わりで入れ替わります。
キャンペーン期間は、2026年6月29日(月)午前6時00分〜2026年7月20日(月)午前5時59分です。毎日午前4:00〜午前8:00(日本時間)は本キャンペーンの対象外となります。参加登録は不要で、対象のライブスタンダード口座およびブレード口座にキャンペーン条件が自動で適用されます。
詳細はこちら:https://titanfx.com/jp/promotions/zero-spreads
*スプレッド0.0条件はブレード口座に適用されます。スタンダード口座は固定1pipスプレッドとなります。ブレード口座では通常の取引手数料が適用されます。

