石田 和哉
28日の米国市場は3指標がすべて下落して週を終える展開となった。
年度末という事から利益確定の動きが強くなっており、2022年10月から2年近く強気の相場、実に13,000ドルと言う上昇を見せ続けている市場だけに利益確定の動きも活発になっているようだ。
テスラやエヌビディア、アルファベット、アマゾン、マイクロソフトと言った企業も値を下げており調整色の強い展開となっている。
グレンメードの投資戦略担当バイスプレジデントであるマイケル・レイノルズ氏は「全般的に利益確定の動きがかなりみられた」と指摘。「強気相場が2年以上続いているため、新年を前に利益を確定させ、ポートフォリオを調整する人がいても驚くことはない」と述べるなどしている。
取引量も過去半年の平均を下回るなど様子見、利益確定の動きが強い米国市場だが1月10日に発表される12月雇用統計に注目となっており、金利引き下げの有無などと合わせて注目となりそうだ。
(米ダウ推移) 
(Reutersより)
12月最終週の注目ポイント(経済指標)
時間表記:日本時間
1月3日(金)
24:00 米国 12月ISM製造業景況指数
日米市場
日本市場は12月30日の大納会を前に日経平均は40,000円を回復する展開となり、実質的なご祝儀相場で1年を終える見込みとなりそうだ。
日経平均は1年で3,000~4,000円のアベレージで動く傾向にあり(特異的な事象の場合にはそれに当たらない)このまま日経平均40,000円台を維持して2024年を終えることが出来れば、25年は軟調相場となれば36,000を下限に、堅調相場となれば44,000を上限に推移する形となると思われる。
大発会後の展開が年の前半の方向性を決める場合もある事から、1足先に市場が始まる米国市場が好調となるのか、不調となるのか?単独での相場展開を作り出せない他力的な相場展開色の強い傾向がある事から年始の米国市場動向には注目したい所となっている。
(日経平均推移)
(Reutersより)
欧州市場
欧州市場は続伸、英国市場はまちまちの展開。
欧州市場はヘルスケア株、銀行株などが市場をけん引し、市場は値を上げる展開となっている。STOXX欧州600は週間ベースで3週間ぶりに上昇するなど、年末を控えた薄商いの中での相場展開となっている。
英国市場も同様に薄商い、出来高に乏しい中で週間ベースでは上昇となっており、石油輸入国中国の景気刺激策による景気回復への期待が背景にあるようだ。
2025年も引き続き、中国経済動向、米国市場動向、特にトランプ大統領によるEUへの関税貿易戦争の可能性に対して市場はかなりナーバスになっており、次期政権の動き、政策次第では市場が大きく値を動く可能性もある1年になりそうだ。
(STOXX欧州600推移)
(Reutersより)
2025年の相場予想
(主要5通貨)
EUR/USD(週足)
EUR/USDについて解説したい。
EUR/USDの週足では2023年より2年間近くレンジ状態で推移していたが、2024年10月末に下抜ける形(三角持ち合いの下抜け)となっている。
下抜けをした事で波動論的には1波の形成後、2波の形成を現在行っており、2波の形成から3波への変遷を行う事で下降トレンドが本格化すると思われる。
三角持ち合いの下値が現在は上値抵抗線となっているが、再度のレンジ相場となる可能性も捨てきれず、その場合には1-2波で形成される安値を切り下げない事でレンジ相場への変遷の可能性を見て取ることができる。
まずは第3波の形成の有無、1-2波で形成された安値の切り下げの有無に注目したい所となっている。
GBP/USD(週足)
GBP/USDについて解説したい。
GBP/USDの週足では2022年10月から発生した上昇トレンドが終息間近、若しくは終息と言う部分となっており、長期で見た場合ではトレンドの転換・レンジへの変遷と言う局面を迎えている。
図中は少々見難いが、エリオット波動上の1-3波までは形成済みであり、現在の価格の推移が推進波第4波の形成であるのか、すでに5波まで形成され調整波a波の形成であるのかの2つのパターンを考えることができる。
どちらのパターンであっても上昇トレンドは終息に向かっており、数か月~数年での次の動きとなる部分となっている。
推進波5波の形成の場合には3波と4波で形成された高値を切り上げる形に。
調整波a波の形成の場合にはb波の形成後にa-b波で形成された安値を切り下げる形に。
どちらにせよある程度の期間、利益の取れる相場展開を前にしていると言った所だ。
USD/JPY(週足)
USD/JPYについて解説したい。
USD/JPY週足は単純明快な形となっている。
波動論上での1-4波の形成が終わり、切り上げを順調にクリアし、現在は5波の形成過程となっているようだ。
5波の形成がなされるのであれば、3-4波で形成された高値を超えてくる形となり、高値更新部分での買い目線、若しくは移動平均線から大きく乖離した部分(3-4波の高値を超えて上昇が一巡した部分)での売り目線(グランビルの法則上の)となる部分となっている。
売り目線に関しては週足という事もあり、どこまで上昇するのかの判断次第は長期の保持が必要になる、場合によっては塩漬け、損失が膨らむ可能性もある事から3-4波で形成された高値を上抜ける部分での買い目線がストレスなくトレードも可能になるだろう。
USD/CAD(週足)
USD/CADについて解説したい。
USD/CADの週足は三角持ち合いからの上抜け部分となっている。
2022年10月から形成されていた三角持ち合いの推移が2024年10月末に終わり、上抜けとなっている。
急上昇ともいえる展開となっているが、2020年3月の高値が上値抵抗線として意識される可能性が強くあり、上昇し続けた場合には20年3月の高値1.46800付近で売り目線である程度の利を得ることはできそうだ。
USD/CADの特徴としては原油価格に左右されやすいこと、陸続きである米国経済の影響を受けやすいなどの特徴がある事から原油価格の推移と米国市場動向に注意を払いつつ高値付近での売り目線を一考するのもよいだろう。
AUD/USD(週足)
AUD/USDについて解説したい。
AUD/USDの週足は少しややこしい図になるが、結論としては下降した場合には下値抵抗線部分での反発となる可能性がある。
青下部ラインが抵抗線として意識されると思われ、意識された場合にはレンジ相場へと変遷する可能性がある。
レンジ相場となった場合には2つの青線で囲まれた価格帯での推移となる可能性があるが、下値抵抗線を下抜けた場合には新規の下降トレンドの発生となる。
その場合には推進波1‐5波の再形成になると思われ、どちらの方向でのトレードでも可能になるように切り上げ、下げの判断と売り買い目線への切り替えを行う準備が必要だ。
